audioquestとは?

William E Low

AudioQuestが今あるのは、多くの人たちの知性、才能、そして懸命な努力のおかげです。
35年以上前私がAudioQuestを設立した時は、自分でケーブルを設計し端子をすべてハンダ付けし、自分のガレージから出荷していました。そして、融資はクレジットカードで受けていました。1980年以降状況は大きく変わりました。今では私はハンダ付けや圧着、スプールへの巻き付け、出荷作業などはあまりしていませんが、AudioQuestのカッパー(銅)やシルバーのケーブルの設計と規格化は今でも行っています。

  私の目標は常に1つです。良い製品を作れば自ずと道が開かれると考えて私はこのビジネスに参入しました。アメリカ中を車で走り回り、遠くの町で電話帳を開きその町で最も良さそうなディーラーのところまで車を走らせ、店員と一緒に評価を行い、そして、たいていは初回注文を取り付けました。

 この35年間で、新しい考察と新しい素材という大きな進歩を得ました。私は初期のケーブルを誇りに思っていますし、現在の「子供たち」についても誇りに思っています。この「子供たち」の中にはスピーカーケーブルとオーディオ・インターコネクトケーブル、ビデオケーブルがあります。金物屋で買えるくらいの価格のものから、ちょっとした中古車と同じくらいの価格のモデルまで様々です。設計技術者の能力は予算が少ない時にこそ判断されると私は思うのです。高価な製品は、あらゆる製品に共通した基本的な理解があればできます。ちゃんとしたシステムでは、AudioQuestモデルはどれも、お金をかけずに最も大きな改善が得られる製品です。そう信じていなければ私はこのような製品を作りません。

 この数年間私は、一連のオーディオケーブルの改良の他にも、ビデオとデジタルの領域で「限界に挑むこと」を楽しんできました。数世代にわたって、この領域の一流技術者は「損失」を最小に抑える非常に洗練された構造を開発してきました。私は、この専門家集団が既に習得した中でも最高のものを学び、さらに「歪み」に対する配慮を加えました。テレビスクリーンに標準テストパターンを表示し、AudioQuestのCinemaQuestケーブルには歪みが少ないことを数秒で立証できるのはほんとうに楽しいことです。今でもこれを楽しんでいます。

(写真:William E Low)